紅宝石少年

ゆきやの読んだ本や行った場所を紹介する気ままブログ。ブログタイトル「紅宝石少年」は、大すきな漫画カストラチュラから。

僕のジョバンニ 感想

『僕のジョバンニ』という漫画があるのですが、
1巻は孤高の少年セロ奏者(鉄雄)と海難事故にあって鉄雄のうちに引き取られた少年(郁未)の出会いとセロの演奏の分かち合い。

でまぁ、ふーんという感じだったのですが、
1巻ラスト付近で、郁未が鉄雄の度肝を抜く演奏をしてしまい、あ、ドロドロな予感。。。

というところで、2巻が先日久しぶりに出たんですけれど、
俺の大切なもの(セロを演奏するということ)を奪って! という鉄雄にそれを奪ってでも、君の特別でいたいという郁未。
けっきょく鉄雄が修行のため、魔女と呼ぶ有名なセロ奏者について海外に行ってしまって、数年後…。
鉄雄は技巧でセロを昇華させ、郁未もまたセロを続けて、セロ界の王子みたいな扱いになっている。
その二人がひょんなコンクールで再び出会い…。
で3巻に続いたんですが、続きがすごく気になる、名作になってきましたよ、奥さん。
こどものころ表情がくるくる変わる可愛くあどけなかった郁未が、年を経たら仏頂面になっていたのですが、鉄雄に再会して、その音色を聴いたときにどういう反応を示すか、楽しみです。
あと、互いに成長したのですが、成長したその先の姿でも、郁未は鉄雄を特別だと思っていて、鉄雄の特別であり続けたいと思うのか、
それとも、技巧で勝負する鉄雄を見限るのかにも興味あります。
まぁ、個人的感想としては、努力型の鉄雄も天才型の郁未もそれぞれの型の中で互いを求めたらいいと思うよ!
1巻は単なる序章だったのだなぁと。これから読む方は、1、2巻まとめて読むといいですよ!
(続きが気になるから雑誌買おうかなぁ…)

 

僕のジョバンニ 1 (フラワーコミックスアルファ)

僕のジョバンニ 1 (フラワーコミックスアルファ)

 

  

僕のジョバンニ 2 (フラワーコミックスアルファ)

僕のジョバンニ 2 (フラワーコミックスアルファ)

 

 

闇の土鬼 感想

ツイッターでおススメされているのを見て、
読んでみました『闇の土鬼 』。

 

  

 

いや、流血惨劇だけれど、すっごくおもしろかったです。
三国志などでおなじみ、横山光輝の忍者まんがで、
主人公、「土鬼」は口減らしのために間引かれるのだけれど、
なかなか死なず、それを血風党のはぐれ忍者が引き取って
育て、紆余曲折を経て、血風党の技のすべてを継承します。
途中で育ての父が死んだり、徳川の陰謀にまきこまれたり、
血風党や伊賀、柳生一門に暗殺されそうになったりしますが、
天性の才能で切り抜けていくハイパースーパーな子です。
ラスボス(無明斎)まで最後には丸め込むってすごい。
わっしょい。
スーパーイケメンなところも見逃してはいけません。
後、あんまり出ませんが、裸になると(傷が)すごい。
なんだかんだで、血風党の四天王も倒し、
奥義を伝授され、柳生十兵衛と戦っても勝って、
そのままどこかに消えるという…。
いやこれ映像化しないかな。

 

富江 感想

富江 上・下』の感想を。

 

伊藤潤二傑作集 1 富江 上 (朝日コミックス)

伊藤潤二傑作集 1 富江 上 (朝日コミックス)

 

 

伊藤潤二傑作集 2 富江 下 (朝日コミックス)

伊藤潤二傑作集 2 富江 下 (朝日コミックス)

 

 
いや、絶対ホラーだから触れないでおこうと思ったんですが、
アニメ化するというので軽い気持ちで、kindleにダウンロード。
結論から言うと面白かったです。
富江に男たちは虜になり、愛情は行き過ぎて富江をバラバラにして殺したい衝動になるという(ビックリ)
でも富江死なないんですよ。分裂(?)する。
あと、富江の細胞移植されたり、髪の毛移植したり、血を注入すると富江化するみたい。
設定がSFで、ホラー苦手なんですけれど、面白かったです。
結局富江とは何かわからないんだけれど、
わからないからこそ面白いというか。はい。

自分が関わらないのであれば、富江の物語の登場人物になってみたいです(富江程の美少女を近くで拝めるってそうそうないでしょうから)。
すごいページ数あって、読みごたえありました。
アニメに富江の話は載るのでしょうか。
ちょっと気になります。

死役所9 感想

『死役所9』の感想を。

 

死役所 9巻 (バンチコミックス)

死役所 9巻 (バンチコミックス)

 

 

今回はシ村さんやほかの職員たちの過去等に触れず、
たんたんと死者がなぜ、死者になったのかというお話ばかりでした。
一瞬、宗教に縋ればよくないか? といった場面が出てくるのですが、
シ村さんは意味深に笑って、はぐらかすだけです。
それにしても、介護疲れとか、
引きこもりの子を育てているうちに、事故で死ぬとか、
現代ではありえそうなお話ばかりで、
胸が痛みました。
うん。

あと、癒しキャライシ間さんがいなくなりましたが、
新キャラ続々登場(というかスタッフってこんなにいたんだな)
で、今後のお話が気になるところです。
はい。

SILT公演「セロが見た世界」感想

2017年8月5日は、SILT神戸公演「セロが見た世界」を見にきました。
新神戸に降り立ったのは生まれて初めてではないかと思います。はい。

サンドアートと、音楽が融合したすばらしい舞台で、
劇パートも若干あるのですが、一番最初の物語説明以外、全て無言。
でも、スクリーンで映し出されるサンドアートが
どんな言葉よりも雄弁に物語りを紡いでいくのです。
ハラショ―! としかいいようがない。

物語は(うろ覚えなので間違っていたらご容赦を)
雨の中、少女がやがて木になる苗を植える話。
セロ職人の父の背を見て育った少女が大人になり、セロを作る話。
セロ職人だった老人の過去と今と、最期。
そして出来上がったセロを奏でるセロリストと少女の悲しい恋の物語。
フィナーレ。
でした。

動的にどんどんサンドアートで絵が生まれていく過程を見るのが楽しく、
生み出される過程からこれはなんの絵だろうかと推測する喜びというか、ワクワクしました。
こどもが大人に成長する過程もうまく作ってあって、すごいなぁと。
あと、陰影のつけ方も目を見張るものがあり
とても興味深く拝見していました。

音楽はピアノとセロ。
ピアニストの方は存じ上げずすいません。けれど、とても素敵なメロディを奏でてくれていました。旋律がすごく心地よかったです。
セロは、大好きな青月泰山さん。
書下ろしの曲は、優しく、あたたかく、そして切なく。
いずれ、歌詞が付いて、新しいCDに収録されるかもしれないとのこと。どんな詩がメロディに載るか楽しみです。
背の高いセロ奏者と少女の恋物語は本当にときめいて、でも切なく。
雨音が、ひどく優しいなぁと思いました。

サビに勝手に歌詞を付けるなら、

「君が笑って生きるのならば/僕も笑って逝けるのだろう

夢の通路は閉じないから/いつでも会えるよ」

って感じです。

 

フィナーレは、神戸の街並みが複数人で仕上がっていき、さらに、それが神戸港の船にまで変じたのは、すごいの一言(心の声)。
とても充実した2時間でした。
これで、なんと、2000円(前売り)という破格の安さ。
いや本当に、関西まで来て、素敵な物を見せて下さりありがとうございます!! ってなりました。はい。

また機会があったら見てみたいです。

 

木島日記もどき開口 2017年10月下旬発売決定! 新装版文庫も。八雲百怪は11月・12月連続刊行!

今朝すっごく嬉しいニュースが。

超楽しみですね!

炎の蜃気楼昭和編『涅槃月ブルース』 感想

えー。この巻を入れて残すところあと2巻となりました。炎の蜃気楼昭和編『涅槃月ブルース』の感想を。

 

 

【あらすじ】

織田潰しに奔走する景虎。一方、景虎の命で直江は美奈子と阿蘇を目指す。景虎に惹かれる者同士、共感めいた想いも抱くが複雑な気持ちは変わらない。逃避行を続ける二人は、次第に織田方に追い詰められ……。

集英社サイトより

 

【感想】
あー、この巻のありとあらゆる衝撃を、リアルの友人と分かち合えないのがすっごいもどかしいです。なぜみな卒業していったのだ…。


前回に引き続き、本編4部を思わせるような、信長VS景虎景虎の願いを背負って逃避行する美奈子と直江、その複雑な心中。長秀のイライラ。晴家の心配。色部さんの気遣いなど、あーーーーーーー! ってなってなります。ちょっとだけ癒しポジション、高坂 笑。

後要所要所で、あ、これ本編で見たやつ! とか、邂逅編から懐かしの君たち登場ありがとうとか、このすれちがいがぐぎぎぎぎとか、もう、心がひりひりします。

ああ、これぞ水菜節。幾年月を経てもなお、生きた言葉で読者をえぐる(すっごい褒めてる)水菜節。

でも、本編を知っているからこそ、あー本編のこの思いは、ここで生まれたのねとか、昭和編の直江では、加瀬さんを受け止めきれなかったよねとか、冷静に考察する自分も出てきて、本編4部ラスト付近でただただ号泣していたころとはまた違う面持ちで、昭和編終盤を見つめている感じです。

そういえば前巻で鉄ちゃんが魔王の種要員、と言っていた人がいましたが、正解していてすごいなぁ。
そして、気になる美奈子と直江と景虎様ですが、あれですよ。この時の直江が本編2部の直江だったら、こんなにこじれなかったのかなぁと。

景虎様の純粋な思いと、どうしようもない弱さと孤独を、知っていた2部以降の直江なら、加瀬さんを信じてあげることができたかもしれない。

けれど、一部を経てようやくあの心境にたどり着いた直江なのだから、昭和編でそこまで至っていないのは仕方ないことなんですよね…。本編尊すぎる…。

今回の景虎様の告白は、本編でなぜ高耶さんが記憶を持たなかったのかとか、直江をどれだけ思っていたのか、とかがストレートに描かれていてよかったですけれど、それもこれも、直江本人の前で言ってあげましょうよ…というのが多々あったので、昭和編の二人は、ザ・すれちがい。だったんでしょうね。
直江と景虎さまだから駄目だったのかな。ただの尚紀と加瀬なら、よかったのかな。勝者だとか敗者だとかいう型から離れて、お互いを想っていると口にして。愛していると、言葉にして。それができなかったから昭和編なんですけれど。

あと、美奈子に関して、美奈子に換生した景虎様が、直江に「おまえだけは永久に許さない」っていうの、あれ、どうやら、織田への寝返りとか、美奈子を寝取ったとかそんなのじゃなくて、「オレを愛しているはずのおまえが、美奈子を愛しているといった」ことが許せないのかなと。行為中の直江の「愛している」というセリフは心の中の景虎様へ向けられたものでしょうが、美奈子の記憶を継承したら、それは美奈子に言われているセリフのようにしか受け取れないわけで、そうであるなら、許せないのは、「自分というものがありながら美奈子を選んだ直江を許さない」なのかなぁ、と。

いや勝手な憶測ですけれど。最終巻が出たらそのなぞも丸っと解決するんでしょうね。

でもその仮説が正しければ、こんなに愛されて、直江幸せだったねと。いいたいです。はい。

213ページの「直江が愛しているのは」の答えって何だったのだろう。景虎でも美奈子でもなければ、直江自身ということでしょうか。

とりあえず残り1冊。全身全霊を賭して、見守る所存です。そして、環結する。環結っていいことばだなぁ。また本編読みたくなってきました。

 

ここまで読んでくれた方向けに、涅槃月ブルースで、私が好きなセリフを載せときます(長いよ!)。

 

 自分のものにならないのなら、誰のものにもならないでくれ、と。
永遠にならないでくれ、と。
p.23

 (あなたを手に入れたい……)
直江は両手で顔を覆った。
(俺だけのものにしたい!)
p.41

 「死は、安らぎなのですか」
「そうであってほしいと、私は願うよ」
p.47

 (おまえじゃなきゃ、だめなのは……このオレなんだよ)
p.76

 おまえでなければだめなんだ、直江。
オレには、おまえじゃなきゃ駄目なんだ。
p.77

 自分が万一、この世界から消えたとしてもーー。
生きて生きて、生き延びろ。
そして、美奈子を頼む、と。
(おまえには生きていてほしい。直江)
(おまえは、オレの片割れだから……)
p.78

 「動いている人間には、できない。止まっている人間だけが、真実を凝視できる。それがいつか、君を取り巻く大切な人たちを、救うことになるかもしれない」
(中略)
「見つめるとは、想うことだ」
p.166

 消えてしまえ。消えてしまえ。悪夢。
おまえになりたかった。できることなら俺がおまえのようになりたかった。
俺があのひとを救いたかった……!
p.185

 あなたとひとつになりたい。あなただけが欲しい。あなただけが。あなただけを。
あなたをーー。
「愛しているんだ!」
p.187

 ーー信じてる。おまえを。
ふたりの瞼に浮かぶのは、景虎の面影だ。
ーー必ず迎えに行くから。
p.197

 「頼りにしてるんだ…。なのに、なかなか伝えられない」
(中略)
「オレも子供に戻れたら、一からやりなおせるんだろうか」
p.203

「その感情は、オレたちには危険すぎる。だから押し殺すんです。押し殺して修正するんです。あるべき型にはまって安全を保つんです。そうでないと壊れる」
「壊れる? なにが? おまえたちふたりが?」
「オレがです」
(中略)
「その感情に身も心も明け渡したら、……オレ自身が壊れる」