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紅宝石少年

ゆきやの読んだ本や行った場所を紹介する気ままブログ。ブログタイトル「紅宝石少年」は、大すきな漫画カストラチュラから。

中川多理個展 幻鳥譚 に行ってきました

2016年9月9日は、京都山科の春秋山荘で開催されている中川多理個展 幻鳥譚におじゃましました。

 

中川さんの人形は彩色を、肉を、そげ落とした物に宿る美というものを鮮やかに表現しているように思う。

飾られる老天使たちは(老いた天使ではなく、時間を経た生き物たちという意味かと解釈しました)、どれも静謐な美しさを持っていて、背筋がきれいに反っており、背から尻にかけてのラインがすさまじくきれいだった。凛としたたたずまいで、フォルムがどれも素晴らしい。物憂げな顔をした子、目を閉じ優しく笑う子、冷めた目で虚空をにらむ子、など、様々な異形の少女たちが静かな山荘の一室に集っている。すさまじく豪華な一室である。

鳥の頭蓋骨も稜線が美しく触れたくなるほど。

天使たちの羽根も朽ち、骨というか別のものへと変化しているのもいい(たまりかねて羽の一片を購入してしまった)。

乳白色の肌を持つ美しい人形たちに心奪われた後、部屋を移動して、田舎医者のアンドロギュヌスを見る。残念ながら公演は見れなかったけれど、人形が見れたのは幸いだった(9月11日まで展示とのこと)。美しき両性具有。バラ色をした腹の傷。触れたくなるほど愛おしい関節とみていて飽きない。

和室に集う和人形たち。こちらは打って変わって着物の持つ鮮やかな色彩を優雅にまとう。夢野久作の押絵の奇跡をモチーフにした対の人形のあでやかな美しさ。二魂一体と呼びたくなる。

久しぶりに水琴窟に会う。

彼女の眼は透き通っていて、こちらを見てはいないのだけれど、ふとした拍子に見られているようなそんな気もした。

 

関西で、中川さんの人形をこれだけ贅沢にいることができるとは。

パラボリカさんには感謝しかない。

 

2016年9月25日までの金・土・日、京都山科の春秋山荘にて。

「幻鳥譚」中川多理 人形展