紅宝石少年

ゆきやの読んだ本や行った場所を紹介する気ままブログ。ブログタイトル「紅宝石少年」は、大すきな漫画カストラチュラから。

はるかな空の東 感想

子どもの頃、村山早紀先生に出会わなくて
(というか、あさのあつこ先生にも香月日輪先生に出会ったのも高校生以降だった。出会えてよかった)
大人になって、人づてにコンビニたそがれ堂に出会い、
村山先生好き! となったのですが、
先生がまたしても名作をリライトして出されましたよ!

『はるかな空の東/ポプラピュアフル文庫/村山早紀

www.poplar.co.jp

序文から、がっちがちの王道ファンタジー小説をおもわせる、
世界観を補完する伝説の引用から始まり
(いや、久しぶりに心たぎりました。こういう世界設定を説明する方法大好きなんだ)
運命づけられた少女の冒険譚なのですが、
出てくる登場人物の優しさや温かさ、
弱さを抱えても、前を向く勇気を持つ強さ
人を照らすことのできる明るさ、思いやり
敵さえも(存在の理由を知ってしまえば)なんだか愛おしくなる不思議さ、
神話のぶっちゃけ話で、舌を巻く展開など、
これぞ重厚な王道ファンタジー!
普通だと少年が主人公になりがちですが、
少女が主人公なのもなんだかポイント高いです
(女性の復権みたいな感じがして)

もうだめか、と思った次の瞬間に現れる奇跡みたいな展開に、
どれだけ胸を打たれたことか…。

あと、加筆された後日談があらすじ調で載っているのですが、
これだけで1冊の本になるのになぜならなかったのだ…と
ちょっと思いました(まあ、あらすじが載るだけでもその後の話が知れてよかったかもしれません)。

風早シリーズの優しさと温かさに包まれたお話も大好きなのですが、
『はるかな空の東』みたいなハードコアファンタジーもすごくいいです。本当にいつも素敵な作品を世に送り出してくださりありがとうございます。
個人的には、ハヤミ&トオヤが好きだったりします。
(ですので後日談のあの展開で、うわぁぁってなったけれど、トオヤがやり直してくれてよかった…←若干ネタバレ)

なんだか、クレヨン王国月のたまごを読んでドキドキはらはらしたあの頃のみずみずしい気持ちを思い出しました。
何処かに忘れていた気持ちが返ってくるのって、嬉しいですね。