紅宝石少年

ゆきやの読んだ本や行った場所を紹介する気ままブログ。ブログタイトル「紅宝石少年」は、大すきな漫画カストラチュラから。

言葉の紡ぎ方がいい! ひとつ火の粉の雪の中 感想

読む本がなくなったので、本屋の面見せで印象的だった『ひとつ火の粉の雪の中/秋田禎信/新潮文庫nex』を購入。以下感想です。

ひとつ火の粉の雪の中 (新潮文庫nex)
秋田 禎信 新潮社 (2014-12-22) 売り上げランキング: 54,512

【あらすじ】 最強の修羅として生きる男、鳳(おおとり)は、人がみな鬼に殺(あや)められ焦土と化した村を訪れ、少女夜闇(よや)と出会う。ただ一人残されたのは鬼の血をひく娘だった。鬼を斬るのが役目の修羅だが、夜闇の手をとり旅に出る。少女の秘めたる力を狙う者どもが行く手を阻むなか、鳳は何故、命を賭して夜闇を守るのか? ――十代で描いた鮮烈なデビュー作! 著者の原点となる物語に特別書き下ろし掌編を収録。 (新潮社サイトより)

【評価】 ★★★★☆

【感想】 最強の修羅だとか、身体に巨大な鬼の力を封じる少女とか、もはや擦り切れるほど使い古されたモチーフなんですけれど、話の持っていきかたが面白く、使い古されたというよりは、これがすべてのオリジナルではなかろうか、という感じを受けました。

最近珍しいほど文章が軽快で、言葉の使い方がとてもうまく、きちんと慎重に紡いだんだろうなと思いました。 言葉の使い方がきれいだとするする読めて、想像が輪をかけて広がります。

書き下ろされたという最後の落ちのつけ方も、とてもうまくまとまっていて、なんというのか、作者の小説家としての能力の高さを認めざるを得ませんでした。

すごくおすすめなので、星4つです。