紅宝石少年

ゆきやの読んだ本や行った場所を紹介する気ままブログ。ブログタイトル「紅宝石少年」は、大すきな漫画カストラチュラから。

神様の御用人シリーズ 感想

ふらりと本屋に立ち寄って、表紙の懐古的な絵に惹かれ購入。
読んだら面白かった、『神様の御用人』シリーズについて。

 

神様の御用人 (メディアワークス文庫)

神様の御用人 (メディアワークス文庫)

 

 


【あらすじ】
神様たちの御用を聞いて回る人間――“御用人”。ある日、フリーターの良彦は不思議な老人から一冊の本を託され、狐神の黄金とともに八百万の神々のもとを訪れて御用を聞くはめになってしまった。かくして、古事記やら民話やらに登場する、人間以上に人間味あふれる神様たちに振り回されることになり……。

特殊な力もない、不思議な道具も持ってない、ごく普通の“人間”が神様にできること。それは果たして、助っ人なのか単なる使いっぱしりなのか。けれど、そこには確かに、神様たちの「秘めたる願い」と、人間との温かい絆があった。
メディアワークスサイトより

【評価】
★★★★☆

【感想】
人の子が、神様の願いを聞き、それを叶える過程で、神様が本当に思い出したかった(得たかった)気持ちを思い出させるという、何とも心温まる物語です。

主人公良彦は、身体を故障して野球を離れ、フリーターとなり、やる気のない生活を送っていたのですが、ひょんなご縁から、神様の御用を聞く御用人代理になってしまいます。

神様の御用を聞くというと荘厳な話なのかなと思うのですが、最初の神様狐神黄金(モフモフのキツネ、かわいい)に至っては、都路里のパフェを食べさせて無理やり解決(笑)。

超能力を屈指して、神様の願いを叶えるというような話でなく、力を失い、なぜそれを願うか本人すら思い出せない願いを、神話やかかわった人などいろいろ調べながら解決していく。

神様の願いには、続きがあったり、隠された本心があったりと、それが明かされる時の描写はいつも泣いてしまいます。

いや、本当に切なくてあたたかいです。
あおり文句が、ライトノベルの典型だなと思い(失礼)、
どうせキャラクターゲームから神様をとってきて、お話考えたのだろうと読む前は思っていたのですが、きちんと記紀神話を調べ、神社に取材に行かれているようで、神様の描写も神話を逸脱しない範囲で魅力的なキャラクターとして構築しており、舌を巻きました。

主人公の良彦自身も、少しずつだけれど御用人として成長しているのもよいです。あと、登場する人物全てが愛しくて、良い作品だなぁと。

現在5巻まで刊行されています。
連作短編なので、主人公まわりの人物さえ押さえれば、どの話からでも読めるので、まったり読めます。
最近心温まる話を読んでいないなぁという人におススメ。