紅宝石少年

ゆきやの読んだ本や行った場所を紹介する気ままブログ。ブログタイトル「紅宝石少年」は、大すきな漫画カストラチュラから。

後宮の烏/白川 紺子 感想

後宮の烏/集英社オレンジ文庫/白川 紺子』の感想を。 

後宮の烏 (集英社オレンジ文庫)

後宮の烏 (集英社オレンジ文庫)

 

 【あらすじ】
後宮の奥深く、妃でありながら夜伽をすることのない、「烏妃」と呼ばれる特別な妃が住んでいる。その姿を見た者は、老婆であると言う者もいれば、少女だったと言う者もいた。彼女は不思議な術を使い、呪殺から失せ物さがしまで、何でも引き受けてくれるという――。時の皇帝・高峻は、ある依頼のため烏妃の元を訪れる。この巡り合わせが、歴史を覆す禁忌になると知らずに。
集英社サイトより

【感想】
中華風後宮に、決して夜伽をしない妃。その人の秘める謎。と、ありがちといえばありがちな設定でしたが、ぐいぐい読ませる力があり、あっという間に読んでしまいました。
後宮で起こる事件を推理と謎の力で解決しながら、政治の裏を暴いたり、帝と烏妃の関係そのものの謎の解明など、いろんな要素が連作短編の中に盛り込んであってよかったなと思います。
人付き合いをしてこなかった烏妃が帝の来訪から人とかかわるようになって、心が軟化していく姿も微笑ましくて好きです(本人はそれを煩悶していますが)。
個人的に好きなのが、帝が烏妃を友人として扱う、としたところです。ありがちな話ですと、権力や自身の魅力を利用して(言い方悪いですね、すいません)夜伽も踏まえての妃に据えるとなりがちですが、帝と烏妃の関係性からそれは許されざることなので、それでもと選んだつながりが「友人」でなんだか安心いたしました。
続編が出るなら読みたいです。はい。