紅宝石少年

ゆきやの読んだ本や行った場所を紹介する気ままブログ。ブログタイトル「紅宝石少年」は、大すきな漫画カストラチュラから。

冥婚ゲシュタルト 感想

廻天百眼さんの完全新作「冥婚ゲシュタルト」を3月1日のマチネとソワレで見てきました。

以下完全ねたばれを含む独断と偏見に満ちた感想です。

えー、覚えているまま話をつらつら書くと完全ネタバレですがまぁそれはそれで。うん。てか順に思い出していたらすごい文字量になった。

【あらすじ】

試験管から生まれた人造生物「人形」を非合法的・サディスティックに扱う秘密クラブに友人アマヤスに連れられていった、ヒラサカは人形ヤエコと運命的に出会う。

しかし、秘密クラブに特高“第9邏卒隊”が押し入り、どさくさに紛れてヒラサカとヤエコは逃亡、人形に神と呼ばれている人形博士ハルミのもとへ逃げる。

ハルミは、ヤエコがつけていた指輪から人形を創造。人形はマリと名乗る。彼女は自分の意識を複数の指輪にコピーしていた人形メアリーの意識。かつて人形の独立の象徴となった伝説的な人形だった。

免許がないと存在が許されないヤエコとマリ。ハルミは冥婚式を挙げればいいと言い出す。

アマヤスは、ヒラサカに人形と結婚するなら人間でいられなくなると忠告するが、ヒラサカは取り合わず、一蹴するのだった。

人間と人形の結婚――。それを可能にするのがメアリーを神とあがめる指輪教だった。ヒラサカ・ヤエコ、ハルミ・マリ、そして居合わせたアマヤスとハルミの助手のミチコは、そこで人形と33回結婚した、フユクサと人形コユキに出会う。

人間が認識できない速さで、人形たちは会話する。メアリーがなぜすごいのか(――人を殺したから)。なぜ殺したのか(――自分と同じにしたかったから)。人をどう思うか(――愛おしい)。

冥婚式が行われるさなか、現れる第9邏卒隊。彼女たちは人間の秩序を守るためにメアリーの意識を閉じ込めた指輪を探していた。

再び逃げるヒラサカとヤエコ。逃げた先で、心がしばし触れ合うが、そこに秘密クラブの女主人アネモネが現れ、ヒラサカを気絶させヤエコをさらう。

実は指輪教と秘密クラブがつながっていたのだ。

一方、逃げ延びたマリとハルミはラボに戻り、ハルミはマリに生殖能力を与えた。人間と同じ、それ以上を備えたマリは、愛を確かめるようにハルミを食い殺してしまうのだった。

その様子を始終見ていたコユキコユキはうっとりとした表情でうらやましいという。コユキは実はメアリーのコピーで、愛しい人を殺すと自分も死んでしまうのだという。その言葉通り、コユキはフユクサを殺して死ぬ。

さらに一方、アマヤスはミチコと朝ちゅんしてしまう。かわいい人形に見送られて外に出たアマヤス。そこで待っていたのは世間からの冷たい視線だった。

同じころ、ヒラサカも会社から青森転属を言い渡される。人形趣味はいただけない。かつてのアマヤスの言葉通り、人形と結ばれるものはもはや人間扱いをされないのだった。

秘密クラブに戻ったヤエコは拷問の末、秘密クラブのオーナーギンバイカを食い殺す。

ただ一人の主人しか認識しないはずの人形が浮気をし(ミチコ)、主人を殺し(マリ、ヤエコ、コユキ)、人間と同等それ以上になっていく。第9邏卒隊は事態を収拾しようと動き出すが、人形たちの暴走は止まらない。

社会からの冷遇を受け困惑したヒラサカはハルミの所へ行くが、そこで見たものは想像を絶する世界だった――。

そして始まる混乱とした世界。人形と人間の暴走。人間の意識すら人形のそれに汚染され、ヤエコとヒラサカは破滅の結末を迎える。

【感想】

記憶に残っているあらすじ全部書き出したら結構長くなりました。途中間違いがあると思いますが記憶違いなのでご容赦を。まだまだかけてないあらすじもあるんですが、ここからは感想です。

えー、問答無用で毬子さんがかわいい。最初の衝撃の奴隷シーンから、赤を基調とした着物姿、最後の血まみれシーンに至るまで本当にお人形のようで、嗚呼、この人は2.5次元だと感心。

というか、冥婚の出演者は今回みんな2.5次元でした。3次元の生々しさがない。リアリティがない。

だから、サディスティックであろうが、内臓がぼんぼん飛んでこようが、ありとあらゆる拷問を見ようが、耐えられた。現実ではないから。これは、舞台上の夢だから。

見ていてつらいシーンもありました(冒頭特に)が、ラブコメ、エロス、繰り返されるタナトス、美しい愛、残虐、爆音ライブなどなどいろんなものがふんだんに詰め込まれていて息もつけない1時間45分でした。

登場人物みんな好きです。なぜかギンバイカですら愛しい。第9邏卒隊はもう二次創作の入りきるすきたっぷりで妄想させてほしい、素敵なお姉さま軍団すぎだ! みんな色っぽいのにクールで格好いい。 彩華のポールダンスなんてもううっとりですよ。そしてそしてなにより、麗華と影華の晩酌を柱の陰から見守りたいよう(ちょっと変態)。

ハルミ博士がぶっ飛んで素敵だったし、ミチコなんか本当にキュート! 愛玩用にほしいですよね。 アマヤスも表情がころころ変わってかわいいし格好いいし南ジュンさん大好きだ―!

マリは花嫁姿が神々しくて、神々しくて心奪われたし、フユクサとコユキカップルはあんな最期を迎えずずっといちゃいちゃしてほしかった。

アネモネはもうサディズム満載だったので、もうちょっと残酷になって本気でギンバイカを鞭打ってもよかったと思うの。

ヒラサカは、この作品で最後まで凡庸に普通の人だった。普通だから突飛な世界に巻き込まれて最後まで迷うんだよね。迷っている演技の咲黒さんの懊悩が半端ない。

ツイッターで咲黒さんが何度もヤエコの手を探してしまうといっていた意味が舞台を見てわかりました。あれは恋してしまいますね。

私が今まで見てきた百眼作品の中で、一番話が分かりやすかったというか一本筋が通っていた気がしました。百眼作品に出てくる「愛しい」という表現が本当に大好きで大好きで、それがまた見れてうれしかったなぁ。

歌もすごく格好いいものばかりで、西邑さんありがとう! って感じでした。格好良くて何度も口ずさみたくなる歌って最高だよね。

ドラムを打つ姿が素敵でした。

石井さんが生み出す世界はなんて残酷で美しくて愛おしいのだろう。また違う世界を見せてほしいですね。

はー、ながくなったけど、私的にはすごい好きな作品でした。ご馳走様でした。

再演の感想はこちらから↓

hongbaoshiboy.hateblo.jp

『冥婚ゲシュタルト』舞台音源集

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『冥婚ゲシュタルト』公演DVD

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