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紅宝石少年

ゆきやの読んだ本や行った場所を紹介する気ままブログ。ブログタイトル「紅宝石少年」は、大すきな漫画カストラチュラから。

炎の蜃気楼13~20巻 感想

感想文

 (この記事は昔mixiに書いていたレビューをうつしたものです)

 【あらすじ】
萩城の事件から、2度目の冬が訪れた。19歳になった高耶は、直江の『死』を記憶から消し去り、小太郎を直江だと思いこんだまま、怨霊調伏に奔走していた。一方、度重なる心霊事件の真相を究明するため、国家公安委員会・特務調査部が動きだし、重要参考人として高耶の調査を進めていた。不審な事件が続発する江の島に向かった高耶は、妙に懐かしさを感じさせる開崎という男に出会うが…。

【好きなせりふ】
――寒い思いを、しているかもしれない。p.12
肉体を抱きたくなれば正しいのですか。私にも、近づくことができるのですか!p.218

【感想と妄言】
小太郎必死。高耶さんの「直江じゃない」攻撃によく耐えるなぁ。それより何より、カシミヤのコートの男! 出た! 出ちゃった! 懐かしい匂いの香水を身につけて、「体に気をつけて」とか、もうそんなことしたら高耶さんただでさえ弱ってるのに、なびくだろうが(怒)。正々堂々本人でこい! そしてまた拉致られる高耶さん。ふふ。

 

 【あらすじ】
色部に連れられ、鎌倉に出向いた千秋は、意外な人物に出会った。それは荻城での事件以来、姿を消していた《軒猿頭》八海だった。八海は、謙信からの命令で秘密裏に行動していたことを告げる。一方、開崎に連れさられた高耶は、里見一族に拉致されていた。だが《力》を封じられ無力な高耶に「あなたのそばに行く。待っていて…」と開崎が語った言葉は、死んだはずの直江のものだった。

【好きなせりふ】
あなたを想うことが、力になるp.64
敗北しても押しつぶされても、あなたが、私のたったひとつの生命だからp.95

【感想と妄言】
開崎が高耶さんを惑わす。そんな直江ワード使うなと突っ込みを入れたくなる。てか、小太郎が本当にかわいそうで、同情します。まだまだ記憶を封じる高耶さんがもどかしい。真実は目の前なのに。

 

火輪の王国〈前編〉 (コバルト文庫―炎の蜃気楼〈15〉)

火輪の王国〈前編〉 (コバルト文庫―炎の蜃気楼〈15〉)

 

 【あらすじ】
熊本に異常な霊的磁場が発生し、それを察知した上杉の白衣女が、何者かに討たれた。磁場の中心と見られる古城高校に高耶は生徒、千秋は非常勤講師として潜入する。古城高校は、生徒会長・御厨樹里が生徒を絶対服従させる異常な高校だった。転校一日目から生徒会とトラブルを起こした高耶は、事件に《闇戦国》の換生者が関わっていることを知る。そして、再び開崎が高耶の前に姿を現した。

【好きなせりふ】
もっと……、強くなっからp.75
心が、いつもあのひとに還っていくp.215

【感想と妄言】
高耶さんの学ラン! うわー、すごい設定。やられたよ、水菜先生に。それはさておき、熊本編です。加藤清正の接触読心で思わず笑ってしまったのは、くすみことこさんのオウギチャンネルのせいですとも。ええ。
高耶さん弱っていて、でも強くいよう、強くあろうとする、姿がとてもけなげで好き。泣けてきます。千秋のさりげない優しさも好き。ただ、開崎がなー。うーん。小太郎も壊れ始めているし、いろいろ楽しみな熊本編です(もはや感想でない)。


 

 【あらすじ】
頼竜の放った念に、高耶はもろくも倒れた。鉄のかたまりのような念が、高耶の体を直撃したのだ。清正に抱かれた高耶は、ぼんやりと暗い視界に、空から無翼天使たちが降りてくるのを見た。天使たちは高耶を病院へ運ぶ。急を聞いた綾子は病院へと駆けつけた。そこで信じられない言葉を聞いた。“彼は死んだ”しかも、遺体はすでに身内の人間が、運び出したというのだ……。

【好きなせりふ】
この我執をも、あなたを癒す力にしていくp.139
自分はただ、そういう人間になりたかっただけ。四百年かけて、ただ人並みの人間になりたかっただけp.257

【感想と妄言】
高耶さんが脆くてどうしようかと思う。抱きしめるだけで粉々になってしまうのではないかと思うほど儚い。それがたとえ、自業自得でも、とてもかわいそうだ。小太郎も直江になろうとしている。それは無理なことなのに、彼もまた必死で哀れだ。こんな状況を作る直江がずるい。ずるすぎて、憎い。

 

 【あらすじ】
高耶を探して阿蘇山中をさまよう風魔小太郎は、島津の鎧武者に囲まれていた。次々と襲いかかる亡霊達に、小太郎は神刀・嵐斬丸で立ち向かうが…。一方、高坂弾正を八海にまかせ、高耶のあとを追う開崎(直江信綱)は、島津兵との戦いで瀕死の重傷を負った小太郎と出会う。「わたしという直江なら景虎様を裏切らない」と開崎に告げる小太郎。ふたりの「直江」の対決が始まろうとしていた。

【好きなせりふ】
そのとき小太郎は赦されていた。赦しの言葉だったのだ。「直江」は。p.27
自分という人間の、この救いのない弱さから。おまえを。「おまえを自由にしてやるよ……」p.59

【感想と妄言】
はい。直江VS直江。どっちが高耶さんにふさわしいかで争ってます。個人的には、小太郎が好きなので、小太郎にがんばってもらいたいですが、高耶さんが求めている直江は、直江しかいないから、がんばれ、直江。
信長が不審な動きをしています。どうなるんだろう。どきどき。弱りながらも、立ち上がって戦うことを選んだ高耶さんにははらはらさせられる。

 

炎の蜃気楼(ミラージュ)〈18〉火輪の王国 烈風編 (コバルト文庫)

炎の蜃気楼(ミラージュ)〈18〉火輪の王国 烈風編 (コバルト文庫)

 

 【あらすじ】
直江に大将の座を奪われ、謙信に裏切られた高耶は、疑心暗鬼にとらわれて千秋に襲いかかった。千秋を吹っ飛ばしさらに念を撃ち込もうとした瞬間、高耶の『力』の制御が効かなくなった。千秋に直江の死の真実を告げられた高耶は、ひとりで去っていくのだった。一方、島津との戦いが続く古城高校では、ついに『黄金蛇頭』が樹里たち大友によって発掘され、凄まじい威力を現そうとしていた。

【好きなせりふ】
みんな、それを踏みしめて生きている。むせかえるほどの怨みと嘆きの上で生を重ねる。p.43
俺が行かなければ……! 俺でなければ駄目だ。俺だ、俺なんだ!p.150

【感想と妄言】
おまえに殺されてやるという高耶さんがとてもさびしい生き物のように見えました。もう直江の前で弱音を吐かないと決意したときも、北の守護神を継ぐものとなれといった謙信に裏切られたときも、さぞショックだっただろうな。次は直江と高耶さんの邂逅だ。泣ける…。


 

炎の蜃気楼(ミラージュ)〈19〉火輪の王国 烈涛編 (コバルト文庫)
 

 【あらすじ】
熊本市街の怨霊たちを呑みこんだ『黄金蛇頭』(鬼八の首)は、阿佐羅たちによって、阿蘇へと持ち去られた。それを追う信長、清正、光秀。市内の混乱をよそに、阿蘇では大友と組んだ直江ら新上杉が、阿蘇中岳で陽威ダム建設のための呪法『大火輪法』の準備を着々と進めていた。直江ら新上杉を阻止するために、高耶は彼らと戦うことを決意する。

【好きなせりふ】
祈りたい気持ちになる。ひとは飛べない生き物だから。p.14
怯えを、乗り越えるだけが勇気じゃないさp.93

【感想と妄言】
ひとは告白をし続けなければ救われないのですか――高耶さんの祈るような言葉に何度泣かされただろう。自分で自分を愛せないから、でも生きていくためには愛が必要だったから、直江を利用した。でもそれは少しも恥じることじゃない。だって直江はその歪みを知りながら、高耶さんを、景虎様を愛したのだから。
鬼八の毒にやられて、すべてを思い出して、炎に焼かれようとする高耶さんを抱きしめて、必死に名前を呼ぶ直江の、その思いがわかるからまた泣ける。
次巻でやっと、魂が触れ合えるね。

 

炎の蜃気楼(ミラージュ)〈20〉十字架を抱いて眠れ (コバルト文庫)

炎の蜃気楼(ミラージュ)〈20〉十字架を抱いて眠れ (コバルト文庫)

 

 【あらすじ】
四か月も音信不通の兄・高耶を気づかい、携帯電話をプレゼントしようとする美弥。そんな時、突然高耶が松本の街に帰ってきた。しかし高耶は美弥を抱きしめると、幻のように消えてしまうのだった。一方、霧に覆われた人知れぬ山荘では、直江が重症を負った高耶の介護を続けていた。鬼八の最期の怨念は高耶の体から消えておらず、特に左眼は、見るものを殺す真紅の邪眼と化していたのだ。

【好きなせりふ】
――死の国から帰ってきた男ですよ……。あなたが愛しくて死にそうだったから、門番を殺して帰ってきたp.109
あなたのなかに天国があるp.160
この男なしでは、生きていけないp.188

【感想と妄言】
とうとう20巻! 高耶さんが! たーかーやさんが!
邪眼になってしまいました。しかし直江の愛の告白は熱い。高耶さんが彼岸から帰ってきたよ。そんなことができる直江が大好きだよ!
魂と魂が結ばれる巻なのに、ラストは別れですか。なぜですか、高耶さん。二人で霧の中、永劫生きるという選択肢捨ててまで、直江を生かしたかった? それほど直江を愛していた?