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紅宝石少年

ゆきやの読んだ本や行った場所を紹介する気ままブログ。ブログタイトル「紅宝石少年」は、大すきな漫画カストラチュラから。

炎の蜃気楼6巻~12巻 感想

(この記事は昔mixiに書いていたレビューをうつしたものです)

 

 
【あらすじ】
日光東照宮から、何者かに盗まれた秘宝『ツツガ鏡』は、人間の魂を封じ込める魔鏡だった。一方、由比子とともにプールに出かけた紗織は、謎の白い腕が次々と若い女性を水の中に引きずり込むのを目撃する。《闇戦国》の北条の動きをめぐって、霊が活性化しているのだ。紗織の連絡を受けて《調伏》に向かった高耶たちだが、彼らを待っていたのは、練馬城の悲劇の姫・伊那と豊島一族の怨霊軍だった!!

【好きなせりふ】
おまえがいるということが…きっとその者の生のすべてなのだ。p.166
きっと、とても気が強くて、毅然としてて、冷たいくせに甘えたがり屋で、強引で、逃れられないほど綺麗な人で…そして報われない恋なんですねp.214
【感想と妄言】
直江がぐるぐるしているうちに、やさしいやさしい氏照兄に高耶さんが拉致られました。氏照兄、すっごくいい。すてきすぐる。最後まで説得して、仲間にしようとしてたし。ああいうのを紳士というのだろうよ、直江!
あの声で帰っておいでといわれると、帰りたくなります。はい。
鏡にとらわれた高耶さん。どうなりますことやら!


 

 【あらすじ】
《つつが鏡》に魂を封じられ、北条氏照の手に落ちた高耶。思念波によって送られてきた映像を頼りに箱根にかけつけた直江がそこで見たのは、生きる屍と化した高耶の姿だった。《闇戦国》制覇を目論む北条一族は、景虎の魂を神木に木縛し、霊的な兵器にしようとしているのだ。一方、伊達小次郎に拉致された譲は、森蘭丸の催眠術によって、封印されていた強大な《力》を、徐々に発現させようとしていた…!

【好きなせりふ】
愛じゃないから。長く生きすぎて、疲れて、精神がおかしくなって、そうではないものをそうだと思い込んでしまっただけ。p.130
あなたを幸せにできるのは私しかいない。私以外の人間に、あなたを幸せにすることなんかできない…。p.228
【感想と妄言】
直江のおろかさが、高耶の弱さが生んでしまった結果がこれです。鏡に封じ込められた高耶、触れることもできない高耶の肉体に何度も微笑んで欲しいと願う直江はとても可哀相です。でもそういう関係に持ち込んだのも彼ならば、負うべき責任は負わなければならないのかもしれない。
この巻で一番好きなのは氏照兄です。北条の何某としてではなく、純粋に弟を思う姿が悲しくて仕方ありませんでした。あの日還れなかった海に、ともに還りたかっただけなら余計に。

 

 【あらすじ】
「このひとを、鏡の中から解放してほしい」それが、直江が選んだ願いだった。北条氏康の化身した竜が持つつつが鏡に呼応し、魔鏡から高耶の魂が放出された。意識を取り戻した高耶は風魔が支配する箱根を脱出し、譲が木縛されようとしている日光へ向かうのだった。天海僧正徳川幕府守護のために、強力な呪法を行ったという『関東大三角』をめぐって北条と上杉夜叉衆の最終決戦が始まった!

【好きなせりふ】
信じたとおりになった……つぎに目が覚めたときは、必ずおまえがそばにいるって……p.18
今度こそ、そなたを救いたいのじゃp.196
死ぬまで……いや、死んでも。あのひとのそばにいます。あのひとを愛します。そしてあのひとと……幸せになりますp.226
【感想と妄言】
無事鏡から解放された高耶さん。目が覚めたら必ずそばに直江がいると思っていたというくだりにうるうるなりました。こんなにも求められているのに、直江は何が足りないのでしょうか。
また、氏照兄さよならの巻でもありました。最後まで優しい兄だった。弟想いの優しい何だった。本当は生きて、三郎君と幸せになってほしかったです。
だんだんゆがんでいく高耶と直江の関係。求め合っているのにすれ違う、そのもどかしさがなんともいえません。

 

炎の蜃気楼(ミラージュ)〈9〉みなぎわの反逆者 (コバルト文庫)

炎の蜃気楼(ミラージュ)〈9〉みなぎわの反逆者 (コバルト文庫)

 

 【あらすじ】
大坂の製薬会社社長・狭間の前に姿を現すという「お姫様の霊」を探るために、秘書兼ボディ・ガードとして会社勤めを始めた直江。高耶と綾子も、怨将荒木村重を追って、京都に来ていた。一向宗は荒木一族の怨念を封じ込めた「遺髪曼荼羅」を使って強大な「荒木大砲」を作ろうとしているのだ。ついに村重を見つけ出した高耶たちだが、、村重は綾子の二百年前の恋人・慎太郎そっくりだった!

【好きなせりふ】
どれだけ待てばいいの? どれだけ待ったらあの人に会えるの! ねえ、わたし、会えるの? 本当にいつか会えるの!p.212
それでもまた、日は昇る。迷いや孤独の深さをすべて抱え込んでいくような、どうしようもない強さで、朝が来る。p.264
【感想と妄言】
綾子せーさんが切ない巻です。ずっとずっと待っていた恋人そっくりの人が、換生者で敵でってかわいそう過ぎる。でも、直江が勝者だ敗者だ言うから、きっとその純愛を50%ぐらいは希釈していると思う。だめだよ、直江。人の思い出を汚しちゃ。いつか本当に慎太郎さんとめぐり合って、幸せになってほしい。綾子ねーさん。
あ、あえてタイガースアイには触れません。怖いから。

 

 【あらすじ】
譲の心配をよそに、留年が決定的となった高耶。直江との関係もいっこうに良くならず、「おまえは、直江をなくすことになるぞ」という千秋の忠告にも耳を貸そうとしない。一方、直江と綾子は、闇戦国がらみの海難事故の調査のため、神戸に来ていた。毛利の村上水軍が、巨大な怨霊の戦艦を作り上げようとしているらしい。そんな時直江は、《力》が使えなくなっていることに気づいた!

【好きなせりふ】
あいつの真実以外のものに……オレは惑わされないp.55
――その時こそ、おまえに抱かれてやる。p.185
【感想と妄言】
高耶さんがだんだん景虎女王様化していきます。直江との仲はもう最悪。しかもよりにもよって直江は《力》をなくし、高耶さんへの執着もなくしたかのように振舞います。ああ、なんてじれっ隊。大六天魔王も復活するし、にわかに登場人物増えるしで、いろいろツッコミどころ満載なのですが、八海が直江に拳銃を渡すシーンが、先が思いやられて悲しくなります。

 

 【あらすじ】
大破した船から投げ出された高耶、直江、風魔小太郎は、瀬戸内海の小島に漂着していた。身を呈して高耶を守った直江だったが、その目は光を失ってしまっていた。信長を討つため、毛利、一向宗と手を組もうとする小太郎に、高耶は激しく抵抗するが、直江を人質に取られ、毛利の本拠地へと連れ去られてしまう。一方、大和の謎を追っていた綾子たちは<楊貴妃>に会うため、秋芳洞へ向かうが!?

【好きなせりふ】
Nothing to lose……絶望がひとを強くすることもあるp.45
おまえはいつだって掴みとろうとしていた、探りとろうとしていた、おまえの――いや、オレたちの『最上のあり方』を!p.253
最後の瞬間まで生きろ。生きて生きて生き抜いてから……息絶えろp.256
【感想と妄言】
直江が力を失って、視力も失って、もうだめなのに、譲は信長に取り付かれるわ、千秋やねーさんにも災難が降りかかるわ、けっこうしっちゃかめっちゃかです。
でもなんででしょう。弱って死にそうな高耶さんを見ると涙が出るのに、それが直江だと泣けない(直江ファンの人ごめんなさい)。
最上のあり方という表現が出てきました。最終巻まで語られる、二人の最上のあり方。
でも次巻は悲しい展開に。あああ。


 

 【あらすじ】
輝元が放った銃弾は、直江の心臓を撃ち抜いていた。駆け寄った高耶とたった一瞬、視線が結ばれ、それが直江の最期だった。「直江、早くオレを助けてくれ。早く、おまえのいる世界に帰りたい……」その瞬間、毛利の本拠・萩城一帯を激しい地震が襲い、巨大な火炎が夜空に燃え昇った。高耶の魂の絶叫が、地上に大崩壊を招こうとしていたのだ!

【好きせりふ】
おまえが欲しい。なにもいらない。おまえの存在しかいらない。p.85
愛じゃなくてもいい。そうするしかないなら、憎しみでいいから。劣情でも絶望でもいい。そばにいてほしい……。p.263
【感想と妄言】
直江は幸せだと思う。気が狂うほどの強い愛で高耶さんに想って貰って。でも死んだら、その愛に気づけないじゃないか。愛を返してあげることができないじゃないか。二人で最上にたどり着くんだろう? 最上のあり方を探るのだろう? こんなところで死んでいる場合じゃない。
愛する人を狂気の中に残して、死んでる場合じゃない。本当に直江は卑怯だ。