紅宝石少年

ゆきやの読んだ本や行った場所を紹介する気ままブログ。ブログタイトル「紅宝石少年」は、大すきな漫画カストラチュラから。

廻天百眼 臘月記 感想

廻天百眼さんの臘月記千秋楽を見に行きました。

臘月記は原作があるので、本を買って予習。朗々と綴られる言葉は韻を踏み美しいのですが、勉強が足りないせいで理解とは言い難い状況。少し前の作品なのにこんなに日本語に隔たりがあるなんて、びっくりしました。いかに普段美しい言葉を使っていないかということですね。はい。 というわけで赤点覚悟の予習の状態で、東京に乗り込みました。

開場かなり前に押し掛けたにもかかわらず、スタッフさんも百眼っ子(百眼さんのコアファン)の皆さんもあたたかく迎え入れてくれてじーんとしました。 百眼さんは本当にみんなフレンドリーすぎて大好きです。

百眼っ子さんに臘月記のお話を聞いたらあるシーンがすごいといわれ、血糊すごいと言われ戦々恐々。でも浴びる覚悟をしていたので、何とかなるかと楽観して2列目どセンターちょっと横に座りました。

幕が上がり、鴉に扮した桜井さんと花子役の金原さん登場。桜井さんの鴉が格好良すぎてキューン。花子のしゃべり方は愛嬌に得体のしれない不気味さが加わって不思議な感じ。

田舎に落ちぶれていく馬霊教の面々が踊り狂いながら歩くさまが本当に美しく、咲良さん役の紅日毬子さんが冥婚のときのかわいい感じとはまた違って妖しく美しく気だるくまさに男が焦がれるだろう“女”になっていて、衝撃が走りました。

肉屋の菊と菊男のシーンは安定の役者さんによる安定のシーンだなと。 こもださんの菊は美しく高慢でそれでいて尊大な母で、南ジュンさんの菊男は世間知らずで母に守られてそこにいるのに、心の中では母に反発しているどこか憎めない愛嬌ある少年(息子)。 こもださん二役の除虫菊も安定の貫録で、こもださんやっぱりすごいなぁ。 肉屋と言いながらあれですよね、国を言い替えているのですよね。多分。

いちごさんの大臣は風格と威厳があって素敵でした。ビジュアル系コンサートに出てほしい! あと蔦丸さんは苛められポジションのですか? 可愛いお馬さん!

紅夜さんの豆腐屋さんは豆腐売らずにライブ会場でビジュアル系コンサートを繰り広げてほしいくらい美しく、格好良く、将校との手信号のやり取りなんかポーズごとに心奪われました。美しい! ちょっと狂言回しのような役回りでした。家系に関するセリフをよくかまずに朗々としゃべるなぁと感心。役者さんなので当たり前といえば当たり前なのですが、あのセリフはややこしかったと思います。

花子さんは先ほども書きましたがにやにや笑っていて、得体のしれない子です。その感じが随所に出ていてかわいいなぁと。花子にとっての犬たる義兄と仲良くいるシーンが好き。真顔で敬礼するのも好き。ふわふわ笑って可愛い。

桜井咲黒さんは私の中で、おかまな姐さん(夢屋)→ぼっちゃん(奴婢訓)→好きな子のために頑張るけどちょっと足りない男の子(冥婚)と毎回感じ方が違うのですが、今回の将校は格好良すぎて面喰いました。 鴉はもちろん手信号のポーズも素敵、咲良と関わることで剥げていく素顔の落差もまたいい味が出ていました。2.26事件での憔悴、母を求めて咲良を求めたものの咲良に振られて縋るシーンもいろんな咲黒さんが見られて眼福でした。

蔦丸さん、夢咲さん、有栖川さんの3人娘は可愛すぎてキュンキュンしました。そして意外に声が低い有栖川さんにびっくり。声域が広いんですね、すごいなぁ。 楽しげに遊んだりセリフを重ねて言ったり、場面転換でのキーパーソン。見ていて和みました。 なにわさんも要所要所でいい声披露してくれたりシャボン玉吹いたりいじめられたり! 素敵!

咲良さんの紅日毬子さん。語尾が「ですワァ」と気だるげで匂い立つような色気があり、見ていてくらくらしました。花婿や将校に何度も求める快楽。ぞくっとしました。狂っているのかいないのか、花婿を愛しているのかいないのか。 ろうそくの火に浮かび上がる顔の何とも妖しく美しいこと!

主宰の石井さん。まさかあのシーンであの格好で出てこられるとは思わず、思わず二度見した後、血糊の雨で何も見えなくなりました。赤い着物姿のツインテが可愛すぎる。反則です。

ドラム担当のモチヅキさんとケヴィンさんが阿吽の像見たいでビジュアルが半端なかったです。格好いいなぁ。はぁ。

話の感想を書こうとして役者さんの感想をざっと書きました。というのも、最初は古典のようなセリフを一生懸命理解しようと頭をフル回転していたのに、途中、2.26事件のシーンで血糊の雨が降り、頭が真っ白に。その後のシーンも頭が真っ白になったため、なぜ花婿が元の花婿に戻ったのか? 姑と嫁の確執とは? など考えようにも頭が回りませんでした。

百眼さんの舞台は考えるより感じる方がいいとはわかっているものの、今回1回しか見れなかったのでいろいろおいしいところ取りしようとして失敗しました(苦笑)。

でも、2.26のシーンて、ふつうシリアスになると思うのですが、始まる前からお客さんが笑いだして、のりがかなりコメディ。あえてコメディにしたのかなぁとぼんやり思いました。

アンコールは何回もあって、客席に咲黒さんがダイブしたり南ジュンさんがダイブしたり、B29が飛んだり、火の粉(紙)が飛んだり、豆腐が飛んだり、しっちゃかめっちゃかでしたが、見ていて楽しかったです。動くたびにレインコートから血糊がこぼれなければ、ノリノリで手を振ったのに、残念なことをした。

劇後の役者さんとの交流! 直に感想がいえてすごい嬉しいですね!

都合1回しか見れなかったのですが、やっぱり何度も見たかったなぁと。いつも思うのですけれどもね。 百眼さんの舞台は観賞するというより、体感する、エンターテイメントをともに味わうという感じ。油断すると血糊まみれになるしね(苦笑)。でもそんな百眼さんが好きです。

8月には大阪に来てくれるということで今から楽しみです。 つたない感想をここまで読んでくださった方がいましたら、ありがとうございます。

またあの狂騒をどこかでみたいなぁと、焦がれる私をどうか覚えておいてください。