紅宝石少年

ゆきやの読んだ本や行った場所を紹介する気ままブログ。ブログタイトル「紅宝石少年」は、大すきな漫画カストラチュラから。

スタジオライフ 舞台 トーマの心臓 感想

トーマの心臓の舞台を見ました。 900人弱入る劇場で劇を見るのが久しぶりで、しかも後ろから2列目だったのと双眼鏡忘れたことで、役者さんを見るといううよりは劇そのものを見るという感じでした。

トーマの死から始まる物語、まさに漫画通りで静謐で美しい物語に仕上がっていました。

静かでしたが、途中下級生ズのきゃいきゃいがあったり、ヤコブのお茶会でのワイワイがあったり、オスカーがエーリクをひょいと抱えたり、学生らしさ(役柄の)があふれていてほほえましかったです(何度も見られたファンの方はどこで笑えばいいかわかっていて羨ましかった)。

ユーリのサイフリートによって奪われた天使の羽、あるいは芽吹いてしまった悪の芽が生む思いを昇華できない苦しみを、死を持ってトーマが、友達という関係性からエーリクやオスカーが、昇華し苦しみを取り去る物語だったのかなぁと。

ユーリは家族のためを思うなら、自尊心を取り戻すなら、大人になってお金を稼いで父が祖母にした借金を返して、父の名誉を取り戻す、祖母を見返す、事をしなければならなかった。 けれどそれ以上に傷ついた魂を癒し、トーマの死という贖罪を受け入れ、自分の羽を取り戻すには、神の子としてもう一度生きるには、よいものになるには、神父になる道しかなかったのだと。しんみり思いました。

トーマの真実、エーリクがユーリに翼をあげるといったシーン、オスカーの告白、など第2部は涙なくして見られませんでした。

個人的にオスカーがとても格好良く、キュンキュンしました。 エーリクを「ル・ベベ」と呼ぶシーン! さらっとそのセリフが出ていて、自然でおお! そういう風になるのかと。 ユーリは幽艶で、物憂げなさまが月のよう。 エーリクは逆に光とか太陽とか、屈託していたけれど、まぶしい生き物でした。

役者さんたちはもう大の大人であるのに、一歩間違えればスーツとベストなのに、制服ジャケットとチョッキであるだけで“少年”を体現していました。 あの空間には少年たちと、彼らを見守る大人と。とても素敵な舞台でした。