紅宝石少年

ゆきやの読んだ本や行った場所を紹介する気ままブログ。ブログタイトル「紅宝石少年」は、大すきな漫画カストラチュラから。

書楼弔堂炎昼 感想

久しぶりの読書につき読むのに時間がかかった『書楼弔堂炎昼/京極夏彦/集英社』の感想を。

 

書楼弔堂 炎昼 (集英社文芸単行本)

書楼弔堂 炎昼 (集英社文芸単行本)

 

 

【あらすじ】
時は明治三十年代。移ろいゆく時代の只中で、迷える人々を導く書店「書楼弔堂」。田山花袋福来友吉平塚らいてう、野木希典……
彼らは手に取った本の中に何を見出すのか。
集英社サイトより

【評価】
★★★☆☆

【感想】
分厚いのですが、読み始めるとすっとよめます。多分、平易な文章を心がけていらっしゃったのではないでしょうか。
今回の狂言回しは、女学生塔子と松岡國男(のちの柳田國男)で、
松岡が出てくるとどうしても、大塚英志柳田國男シリーズのイメージが先行して、(恋する民俗学者とか、松岡國男妖怪退治とか)
キャラの造作もより親しみがわきました。

書楼弔堂は、一生のうちに出会うべきただ1冊の本(絵巻などの場合もあります)を提供くださるのですが、
これ以上であってはいけないというパターンもあって斬新だなぁと。
あと、これは本の紹介をするものではなく、
本を通して、時代の解釈であったり、哲学を語ったりする、
まあ、京極夏彦お得意の小説の態をなした哲学本でないかなと思います。

最初から最後まで語られる、「幽霊」とはなにか。
という問いも、その哲学の一部だと考えます。
あとは、受け手がどう感じるかがすべてとか。

持ち運びに苦労したので、できたら電子書籍の分冊か、
何時になるかわからない文庫化を待った方が
(持ち運び的には)いいのかもしれません。

間に挟まれる植物の絵が、素敵だったことも書き加えておきます。
はい。