紅宝石少年

ゆきやの読んだ本や行った場所を紹介する気ままブログ。ブログタイトル「紅宝石少年」は、大すきな漫画カストラチュラから。

『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜/長野 まゆみ/河出書房新社』感想

『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜/長野 まゆみ/河出書房新社』の感想を。 

カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

 

 
【あらすじ】
ジョバンニの旅は終わってもカムパネルラの旅は続く……あの「銀河鉄道の夜」を今夜、カムパネルラが語りなおします。賢治の秘められた恋が甦る、長野まゆみデビュー30年記念小説。


長野まゆみデビュー30年記念小説
表紙絵にも箔がキラキラ光る特殊仕様!

ジョバンニの旅は終わってもカムパネルラの旅は続く…
あの「銀河鉄道の夜」を今夜、カムパネルラが語りなおします

これまで、ジョバンニこそ作者の化身と考えられてきた物語を、もう一人の主人公であるカンパネルラが語りなおしたのがこの物語だ。
カムパネルラは、ケンタウリ祭の夜、友人ザネリを助けに川に入り、溺死したのだ。
銀河鉄道の乗客がみなさみしいのは、ジョバンニを除いて、誰も片道切符しか持っていないからだ。
本作では、カムパネルラの目から、銀河鉄道の旅を辿り直す。
すると、そこに現れるのは、これまで妹トシに隠れて見えてこなかった、賢治の秘められた恋だ。医師と結婚してアメリカに渡り、異国で早逝した恋人への強い思いがあったのだ。
いつしか物語には賢治自身もあらわれ、少年と対話する。
メビウスの帯の、裏と表のように、けっして交わらない。でも、すぐ近くにいる存在。それがジョバンニとカムパネルラの旅なのだ。
河出書房新社サイトより

【感想】
賢治記念館が出している、銀河鉄道の夜の草稿をまとめた冊子を改めて読み返したくなりました。
雑誌連載時から、カムパネルラの正体について、宮沢賢治説を唱え始めていらっしゃったので、
宮沢賢治の恋人「ヤスさん」も絡めてそちら方向で来るだろうなあと思っていましたが、まさにその通りでした。
カムパネルラは宮沢賢治が出会った嘉内や緑石などの友人たちの集合体説が好きな私は、草稿まで出されて、こう書いてあるじゃないと突き詰められて、(´;ω;`)ウッ…ってなりましたけれども。

もはや宮沢賢治銀河鉄道の夜に込めた真意を確かめるすべなど誰にもないのだから、自分の好きなように銀河鉄道の夜を解釈したらいいやと思いました。
だからこの本も、一つの銀河鉄道の夜の解釈本として楽しく拝読いたしました。

物語という形をとっていますが、どちらかというと評論に近いと感じましたので、ある種の方には読みにくいかな、と思いました。はい。